神経発達症とその周辺

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トイレトレーニング 〜おしっこ〜

トイレに座る幼児

先日、ASD自閉スペクトラム症)と診断されたお子さんのトイレトレーニングについて相談を受けました。

感覚過敏やこだわりが強いため、なかなかスムーズに進まない様子。

私もどうアドバイスしてよいのか分からず、一般的なことを説明して終わりました。

ふと、作業療法士さんによる偏食解決のセミナーを思い出し、もしかしたらトイレトレーニングにも応用できるのではないかと思い、解説・啓蒙書を読んでみました。

備忘録として私がポイントと感じた箇所を引用・抜粋させていただきます。

 

<基礎知識>

 

▶ トイレトレーニング開始のタイミング

・オシッコの間隔が2〜3時間空くようになり、子どもがトイレに興味を示すようになることが開始のサイン。

・トイレに誘うタイミングは、オシッコの出やすい朝や昼寝の後など、寝起きのすぐがオススメ。

・食後など、何科のあとにトイレに行くようにすると予測がつきやすくなり、習慣化しやすい。

 

▶ トイレトレーニングを成功させるコツ

・ほめること。できたときは大いに褒め、ごほうびシールなどを用いて、子どもと一緒に達成感を味わうとよい。

・叱ったり怒ったりしても、子どもはトイレ嫌いになるだけで逆効果。叱るくらいなら、I度休止した方がよい。

 

▶ トイレトレーニング前に確認しておきたい動作

・オシッコが出た後に不快感を示すかどうか。

・おまるに乗ることができるかどうか。

 

▶ トイレが成功した後のこと

・パンツで過ごす時間が多くなったら、衣服の上げ下げや拭く動作など、子どものできることを少しずつ増やしていく。

(例)ズボンを上げる → パンツとズボンを上げる

・大人と一緒にトイレに行き、どのようにするかをみせることで、子どもはトイレ動作のすべての流れを知ることができる。

 

▶ トイレトレーニング中に気をつけること

・おまるやトイレで遊ばない。ここはオシッコやウンチをする場所と理解させるために、遊ばせないようにする。おまるを使わないときは、手の届かないところに片付けておく。

・トイレに頻繁に連れて行きすぎないようにする。

 

<トラブルへのアドバイス

 

▶ 両手がうまく使えない → ものを使って練習しよう

・男子はズボンやパンツの中から陰部を出すことが求められる。

・トイレで実際に行う他、ポケットティッシュケースの中に小さなおもちゃやおはじきを入れて、それを取り出すなど、入口の布をかき分けてものを操作する練習がオススメ。

・パンツの工夫として、前立て部分が深いものは両方を1〜2cmずつ切り、重なる部分を少なくすると、操作がしやすくなる。

 

▶ 感覚の未発達 → 布パンツで感覚に気づく

・子どもが「オシッコがたまった」という感覚をつかむためには、トイレに連れて行く回数や頻度も重要で、頻回ではなく間隔を開けて連れて行くべし。

・パンツが濡れたという感覚に子どもが気づくためには、寒くない季節から、布パンツを履かせることを提案。濡れたことに気づくと同時に、乾いているときの気持ちよさも体験できる。

 

▶ 力のコントロールが苦手 → 下腹部を軽く押さえ力の入れ方を教える

・オシッコを出すためには、お腹に力を入れなければならない(腹圧をかける)。

・どこに力を入れてよいかわからない場合には、子どもの下腹部を軽く押さえ、力を入れる場所と力の入れ方を教えてあげる。

・男子も座ってオシッコをした方が、お腹に力を入れやすいことがある。

 

▶ ものを見る力が弱い → 足型マークでわかりやすく

・オシッコは勢いよく前方に出るため、便器に当たる位置に合わせて、自分の立つ(しゃがむ)位置を調整することが求められる。

・その調整がうまくできないと、衣服や便器を汚してしまう。

・便器の前に足型マークなどを貼り、子どもが立つ位置をわかりやすく示してあげるとよい。

 

▶ 体のイメージが捉えにくい → オシッコの終わりかけの落ちる位置を予測して

・男子の場合、出ているオシッコの先端(便器に当たる位置)に合わせて、立つ位置や体の反り方を調節しており、オシッコの先端も体の一部のように捉えている。

・勢いの弱くなった終わりかけのオシッコで衣服や便器を汚す場合が多いため、そのオシッコが落ちる位置を見越して、立ち位置を教えるとよい。

 

<参考>

発達が気になる子への生活動作の教え方(中央法規、2013年発行)

発達障害作業療法・実践編・第三版(三輪書店、2019年)