神経発達症とその周辺

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2016-01-01から1年間の記事一覧

抗うつ薬服用中の患者、車の運転を“解禁”

精神疾患患者と自動車免許・運転に関する記事を紹介します; ■ 抗うつ薬服用中の患者、車の運転を“解禁”―厚労省、注意事項順守で (2016年11月30日 新井哉・CBnews) 厚生労働省は、服用中は車の運転ができないとしてきた抗うつ薬について、医師が副作用に関…

「がんばらない死に方」(与芝 真彰 著)

ワニブックス、2014年発行 東日本大震災後、“こころの危機”にどこまで宗教(とくに仏教)が対応できるのか、興味を持ちました。 平安時代末期の末法思想に対応したのは、鎌倉仏教の担い手である法然の浄土宗であり、親鸞の浄土真宗だったという歴史があった…

双極性障害患者の脳に対する向精神薬の影響

双極性障害患者は機能性疾患ではなく、脳の画像所見を示す器質性疾患と捉えられています。 そのMRI所見と、薬剤の影響に関する報告を紹介します。 リチウムは異常所見を改善させる効果があるようですね。 抗精神病薬は? ■ 双極性障害患者の脳に対する向精神…

「ストーカー 〜加害者たちの告白」(NHKハートネットTV)2016年10月

ストーカーを被害者視点から扱う番組の多い中、加害者を取材しその治療を扱った内容です。 精神科医は、「人間には人間的脳と動物的脳がある。ストーカーは本能に走りがちな動物的脳が暴走している状態であり、人間的脳により抑制するリハビリを行う」とコメ…

NHKバリバラ「幻聴さんと暮らす~“べてるの家“の奥深い世界~」

“べてるの家”は北海道の浦河町にある精神疾患患者達の住む施設。 今、日本国内のみならず、世界中から注目されています。 NHKのEテレ「バリバラ」で件名のテーマで放送されたものを視聴しました。 私も噂を耳にしてはいたものの、この番組を見て目からウロコ…

小児・思春期うつ病に対する抗うつ薬

思春期の患者さんにSSRI(抗うつ薬)を投与すると自殺企図のリスクが増えるとされていますが、実際に効く薬はあるのでしょうか。 こんなニュースが目にとまりました。 fluoxetine以外は効かない、という残念な結果です; ■ 小児・思春期うつ病に対する抗うつ…

「8時間睡眠のウソ」(川端裕人/三島和夫 共著)

日経BP社、2014年発行。 川端裕人、三島和夫共著。 文筆家(小説家?)の川端裕人氏が、三島和夫Dr.(国立精神・神経医療研究センター部長)を取材してまとめた本です。 睡眠・不眠症に関する最先端の知識がわかりやすく紹介されています。 知らなかった情報…

「拡散テンソル画像」を用いた双極性障害とうつ病の鑑別診断への試み

うつ相から始まる双極性障害は、しばしばうつ病と誤診されます。 しかし、二つの病気は効く薬が異なるので、以前から初期に鑑別する方法がないか模索されてきました。 光トポグラフィーもその一つですね。 紹介する記事は、奈良県立医大による「拡散テンソル…

双極性障害患者の自動車運転は危険ではない。

先日、私自身も自動車運転免許証の更新を行いました。 その際、「運転中に意識を失う可能性のある病気がありますか?」という質問がありました。 確かにてんかん発作などで意識を失うと交通事故に繋がります。 しかしそのような症状がない精神・神経疾患一般…

統合失調症は進化の過程でどう生まれたのか?

治療を怠ると、進行性で人格が破壊されるという統合失調症。 人類にとってマイナス面だけの病気なら、その遺伝子は淘汰されてなくなるはず・・・ でも、歴史に名を残す偉人達の中にもこの病気に罹患していたと想定される例も多数あります。 進化の過程で排除…

「双極性障がい(躁うつ病)と共に生きる」(加藤 伸輔 著)

副題:病と上手に付き合い、幸せで楽しい人生を送るコツ 星和書店、2016年発行 著者は「双極性障がいⅡ型」の患者さんです。 最初に「あなたのうつは本当にうつ病が原因ですか?」という言葉で始まります。 一般にうつ病と双極性障がいの鑑別診断は難しいとさ…

「躁鬱(そううつ)なんです、私。」(藤臣柊子 著)

帯:元祖・うつ漫画家の迷走日記 ポプラ社、2013年発行 当初、「うつのち晴れ」というタイトルでうつ病のカミングアウト漫画を書き始めた著者が、途中で診断名が「躁うつ病(双極性障害Ⅱ型)」へ変わったため、タイトルもこのようになったそうです。 これ、…

特集「双極性障害の薬物療法」(臨床精神薬理)

医学雑誌「臨床精神薬理 Vol.19, No.6 Jun. 2016」 星和書店発行 双極性障害の薬物療法についての私の知識は、 ・気分安定薬リチウム(リーマス®)が基本処方 ・躁状態には非定型抗精神病薬であるオランザピン(ジプレキサ®) ・うつ状態には抗うつ薬は無効…

「双極性障害の人の気持ちを考える本」加藤忠史著

講談社、2013年発行 双極性障害(躁うつ病)の患者さん、家族向けのわかりやすい解説本です。 病気についての一通りの知識が得られるほか、患者さんが何に困っているのか、医学書では書かれていないことにも言及しており、学業、就職、結婚、出産など将来へ…

将来のうつ病対策は“よく遊べ”

現代の病理でしょうか。 遊ばないからうつ病になりやすいのか、うつ病になる人は遊ばない傾向があるのか、どちらが原因でどちらが結果かわかりませんが・・・。 ■ 子供はよく遊ばせておいたほうがよい (ケアネット:2014/03/28) 小児および思春期の身体活…

急性双極性うつ病に対する非定型抗精神病薬の信頼性

双極性障害の急性期症状に第2世代抗精神病薬(SGA)が有効かどうかを後向き研究(過去のデータを使用して解析する手法)した報告です。 日本で認可されているSGAはジプレキサ®とセロクエル®が有名ですね。 一般的に、SGAは躁状態には有効であるがうつ状態に…

双極性障害に対する非定型抗精神病薬比較

双極性障害の話題を続けます。 コストという視点から非定型抗精神病薬を評価した報告を紹介します。 国民皆保険の日本人にはピンときませんが、外国では効果があっても高価であれば採用されません。 日本では花粉症に対する抗アレルギー薬がたくさん処方され…

双極性障害に対する非定型抗精神病薬の選択基準

双極性障害の話題を続けます。 テーマはとても知りたい内容なので取りあげましたが、専門用語がたくさん出てきてわかりづらい報告ですね(^^;)。 用語を整理すると、 ・NNT:治療必要数 ・DAE:有害事象による治療中止 ・NNH:DAEに関する有害必要数 ・・・ウ…

双極性障害治療、10年間の変遷

双極性障害の記事を続けます。 昔は双極性障害は躁うつ病と呼ばれ、躁状態には入院、うつ状態には抗うつ薬という時代が長く続きました。 近年はリチウムを中心とした気分安定薬をベースに、躁状態には非定型抗精神病薬、うつ状態にはあまり選択枝がないので…

リチウムが効きやすいか効きにくいか、が遺伝子解析でわかる。

双極性障害関連のニュース記事です。 気分安定薬として定番のリチウム。 効く人と効かない人が遺伝子解析でわかる時代になりました; ■ 双極性障害のリチウム治療効果に関連するSNPs 国際共同研究による全ゲノム関連解析 (2016/2/10:日経メディカル) リチ…

統合失調症患者の攻撃性に有用な薬物療法

病識のない統合失調症患者さんを病院へ連れて行くことは大変という話を耳にしたことがあります。 この病気の「攻撃性」に有効な薬に着目した論文を紹介します。 ベンゾジアゼピン系は依存性/習慣性が発生しやすく、かつ攻撃性を増すということですから、長期…

双極性障害I型とII型の違いをMRIで分析

双極性障害は躁状態とうつ状態のサイクルを反復する病気です。 双極障害はⅠ型のⅡ型に分けられ、入院が必要になる強い躁状態をきたす場合はⅠ型、日常生活に支障のない程度の躁状態にとどまる場合はⅡ型と診断されます。 紹介する論文は、双極性障害のⅠ型とⅡ型…